レディ イン ザ ウォーター

2時間弱というコンパクトさも、最近のただ長い作品のだらだら感がなく、中身はけっこう濃そうでかえって期待しちゃいます。「UDON」が2時間以上というのはかなり不評でしたからねぇ。作品自体は悪くないのに、見せ方が悪いというか、観客の集中力だって限度があるってことを理解してもらわないと。楽しい現場だったのかもしれませんけど、編集でバッサリするのが監督の役目でもありますのでね。
さて、シックスセンスのときには見事に騙されましたが、あらすじは現代に甦った、心温まるファンタシィって感じですし、あれほど意地悪などんでん返しはないようです。
【あらすじ】
雑多な人種たちが暮らす、アメリカの田舎町の平凡なアパート。管理人はある日プールから不思議な水の音が聞こえるのに気付く…。現れたのは少女の姿をした水の精だった。
古代に人間の世界から隔絶した水の精が、人間に世界の危機を伝えに来た。その水の精を狙う邪悪な力から、選ばれた人間たちが守ってあげなければ水の精は元の世界に返ることができない。
でも選ばれた人間は誰かはわからず、アパートの住人を巻き込んで右往左往。最初は信じなかった人たちも、やがて彼女を助けるために力を合わせることに…。
他愛もないお話と言ってしまえばそれまでなのですが、けっこう好きですね。剣と魔法とドラゴンだけがファンタシィではないのですから。
主題は平凡な、どちらかというとあまり恵まれた地位にはない人々が、現代のおとぎ話に引き込まれていくピュアさを追っているようですが、水の精が伝えに来た人類の未来に起こること…それが隠された主題なのかなって気がします。それは最後になるとそんな感じがする仕掛けがあるので、エンドロールも見てね♪
水の精のお話なので、もっと水中シーンがきれいに出てくるのかと思ったら、おじさんが潜るだけで、水の精は陸に上がりっぱなし…。CGとかは最低限に抑えているところが、現実に起きた白昼夢のような効果を出しているような気はしましたけど、タイトルとはちょっと違うような…??
いつもちょい役で出ているシャマランさんは、今回は…ずいぶん出てますねぇ。しかもかなり重要な役で。「シベ超」ほど笑いは誘いませんけど、やっぱ出たがりなのかなぁ。。まぁ、悪い感じはしませんでしたよ。
ひどくグロテスクなシーンはないのですが、最後に犠牲になった人については、まったく無慈悲に見捨ててしまってます。それはその犠牲者の職業が大っ嫌いだからでしょうか(笑)。映画監督がいちばん嫌いな職業…だいたいわかりますよね。
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