ハイペリオン[小説・SF]

画像椎名誠さんがどこだかで「ハイペリオンの新シリーズ、イリアムが出たぁ♪」って喜んでいらっしゃいました。
※失礼しました。「ハイペリオンのダン・シモンズの新シリーズ、イリアムが出たぁ♪」でした。イリアムとハイペリオンは別のシリーズですね。

「女子供はSFを読まない」とか言っておられましたが、私は椎名さんがSFを読む方が意外でした。てっきりあちこちに出没してはビール飲んでばっかだと思ってましたので。

「イリアム」を読む前に、ダン・シモンズのもっとも有名なシリーズ「ハイペリオン」を読んでないとマズイでしょうね。ダン・シモンズのハイペリオン4部作は「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」で第1作の原作は1989年、訳が出たのが1994年です。SFファンなら名前くらいは聞いたことがあるはず。ですが、読むのはかなりシンドイ。量も量だしテーマもテーマだし。
ギリシャ神話になぞらえているところから「SF叙事詩」なんて言われ方もしています。「ハイペリオン」はティターン神族の太陽神、つまりオリンポス以前の神です。新しい神に追われて没落する「古い神」。もちろんここにギリシャの神様は出てきませんが。

いちおうあらすじを書きますと、設定としては28世紀。宇宙には人類がいっぱい入植してます。その辺境にあるのが「ハイペリオン」という惑星です。ここには「シュライク」という人類の脅威になる「殺戮をもたらす何か」を封じた「時間の墓標」とうい遺跡があります。それが突然開き始め、同時に「アウター」と呼ばれる侵略者たちの侵攻が始まります。
「時間の墓標」の謎を解き明かし、「シュライク」をアウターたちに奪われないようにすべく辺境の惑星ハイペリオンに7人の男女が送り込まれます。

「時間の墓標」への過酷な旅の途中で語られる7人のそれぞれの「事情」。なぜ彼らはハイペリオンに来たのか、それが彼らの使命の主軸とからまりあって、どんどんと転がっていく、そんな物語の展開です。ぶあつい文庫本上下でも重いのに、続編「ハイペリオンの没落」を読まないと完結しないのもやっかいですよ。

さらっと書いてますが、出てくる地名や設定やら台詞やらが、みんな何かの引用だったりするので、原本を知らない日本人には悩ましい限りです(ちなみに「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」はイギリスの詩人キーツの物語詩から)。でも、そんなことにいちいち引っかかる必要はないのでは…。知ってればそれなりの面白さはありますが、いちいち調べながら読んでたらキリがないし、物語の流れがブツブツ切れてしまいます。
長い物語ですが、ぐんぐんと引きつけていく力強い物語でもありますので、もう、素直に楽しんで読んだ方が作者も喜びそう。

さらに「ハイペリオン」を上回るという名作「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」、それに続くギリシャ神話シリーズ?「イリアム」はホメロスの叙事詩「イリアス」から、そして「オデッセイア」を下敷きにした「オリンポス」も書かれていますが、いつまで待っても美形が出てこないのでイリアムまで行けるでしょうか?<こらっ

本が出る間はずいぶんゆっくりで、「エンディミオンの没落」から「イリアム」まで6年かかってます(イリアムの原本は2000年くらいには出版すると言ってたのに)。大作なのでたぶん訳者の方も大仕事なのでしょう。まるで「ガラスの仮面」の如く続編を待つ、椎名誠さんのようなファンのためにがんばってください。
「ハイペリオン」のファンの方々は「映画化しなくてもスターウォーズをしのぐ」とか、「これぞ最強のSFファンタジー」と大絶賛なさってます。
なんかかなりのプレッシャー。

本棚になかったので昔出版されたときには、私は買わなかったようですね。本屋さんに行きましたがさすがに見つかりませんでした。もしやと思って公共の図書館で検索すると見事ヒット! 見た目はかなり年代物の図書館でしたが、いつの間にかオンライン化してたんですね。ネットで予約もできて、本が返ってくるとメールで教えてくれます。
最近の本屋さんは売れ筋の本しか置いてないので、読みたいと思った本がなかったりするのですが、ちょい古い本は図書館の方が見つかりやすいし、新刊でも予約が入れられることは入れられます。
ちなみに「うれしあやしあなかなし」で検索したところ、13冊しかないとこに166件の予約が入ってました。1回で2週間借りられるので、ざっと半年待ちってとこですか…。あきらめる人もいると思いますのでもうちょっと早くなるかな? でもこの話ばかりは冬に読んでもどうでしょ。(笑)

ともかく「ハイペリオンの没落(上・下)」も借りてきたので、これを2週間で読まねばなりません。あああ、時間があるかしら。

この記事へのコメント

とちめんぼう
2006年08月26日 00:01
『ハイペリオン』ですか、
とても面白くて読んで損はしないと思います。
読了後はおいしいものを沢山食べてお腹いっぱい、
という気分でした。
『イリアム』は『ハイペリオン』の新シリーズだったのですね。
お盆休みを逃すと次は年末年始か
来年のGWになりそうです(^^;)
2006年08月26日 00:01
とりあえず「ハイペリオン」だけでもお腹いっぱいになりました~。「没落」の方はこれから読みます。昔読もうとして最初のエピソードできぼちわるくなってやめたのを思い出しました(笑)。でもまぁ、いつかは読まねばならないとは思ってましたので、がんばります。

すみません、勘違いしてたのですが椎名さんが言ってたのは「ハイペリオンのダン・シモンズの新シリーズが出た~」でした。m(_ _)m
ギリシャ神話をモチーフにしているそうですが、「イリアム」と「オリンポス」で(いまのところ)2連作とか。

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